第六話 魅力的な世界

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 恐竜になるのは、手がなくなった時。  そうすれば、みんなまずは引いちゃうもん…」 ―― なかなかクールね… ―― と思いながらも、私はお礼を言ったの。 「お姉ちゃん、怖いからそれほどにらまないで欲しいんだけど。  ボク、そういうのってすごく敏感なんだよ」 ―― うっ! 見破られてたっ!! ―― と思って、警戒心を完全に解いて謝ったわ… 「へーっ!!  切り替え、すごいねっ!!  今までにお姉ちゃんのような人、会ったことないよっ!!」 ―― いきなりフレンドリーになったわっ!! ―― と思って私はよろこんだわ! 「ボクのこと、獰猛だ獰猛だっていう人がいるからね。  あ、でも、今は言わないなぁー…」 「覇王さんのお手伝いしてからじゃん…  ボクもうれしかったしっ!!」 利家君とタレント君は私に愛想良くあいさつをしてくれて、地球に続く黒い扉に入って行ったの。 「さすが、猛獣少女!  タレント君に真の笑顔をさせたのは、  きっと始めてでしょうなぁーっ!!」 巌剛様は大声で笑っているわ。 私、巌剛さんがお父さんでもいいなぁーって思っちゃったわっ!! それに、ここにいる人たち独特のハードな戦いの匂い…     
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