第六話 魅力的な世界

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 …試しに実戦に出た方がいいね。  的と実戦には、雲泥の差があるから。  その時は集中、慎重、丁寧、だよっ!!」 「はいっ、わかりました!  ありがとうございましたっ!!」 頭を下げながら、『実戦』の二文字が大きく膨れ上がっていたわ… でも私は、猛獣の心を持って、それを食べちゃったわっ!! 「セイラァー、喰ってもいいかぁー…」 ―― ああっ! 食べられちゃうっ!! ―― ベティー様、やっぱりすごい存在感だわ… 「食べられるものなら、食べてくださいっ!!」 私が言うと、にやりと笑って、「参ったっ!!」って言ったの… ―― ちょっと、凶暴過ぎちゃったかしら… ―― って思って、少し反省したわ… 「あ、弟子になってください。  よろしくお願いしますっ!」 「おっ!!  いいのかっ!!  弟子に…  おおー…  うれしい…  うれしいぞ、師匠…」 ベティー様、ワンワンと子供のように泣き始めちゃったの… まさかこんなに感動してもらえるとは思いも寄らなくて、私もウルウルしちゃったわ… 泣かせてしまったお詫びに、私は誠心誠意、心を込めて、少々ハードに組み手をしたわ。 ベティー様はその勢いを保ったまま、巌剛様と戦って簡単に勝利してたの…     
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