第七話 夢修行

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 覇王君の言ったこと、全く守ってないわね…  悪魔じゃないから余計に面倒だわ…」 ―― 雛様、やっぱり怖いっ!! ―― 雛様の畏れが、私たちの足元から首まで覆っているようで… 感受性の強いエラルレラは、少し朦朧(もうろう)としていたわ… 「チカラを見せ付けてもいうことを聞かない。  …さて、どうしてやろうかしら…  ここに呼んで、檻にでも入れておこうかしら…」 ―― 私、それ、絶対にイヤかも… ―― 「それとも、お父さんがしつけ、しちゃいますか?」 雛様はグレラスに顔を向けたの。 「はい、私が責任を持って。  ですが一番いい方法は、戦の女神の能力を使わせることにあります。  現状の混乱の世が、少しばかりマシになる事もうかがえますので」 ―― グレラス、すっごくオトナッ!! ―― 私、さらに見直しちゃったっ!! 「あははっ!  術を使わせる事が抑制効果につながるってわけね。  でもね、悪魔が黙ってないから余計に不幸が広がるので却下」 グレラスは恐縮しちゃって小さくなっちゃったわ… 一刀両断ってこのことをいうのねって、すごくよくわかったわ… 私は雛様に身体ごと向けた。 「甘やかさない方がいいんですよね?」 私が言うと、雛様はなぜだか覇王様を見たの。     
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