第七話 夢修行

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「同じ様なヤツ、ここにもいるからな。  なんとこの星の仏陀が、だ…  何をやってもどんな試練を与えても暖簾に腕押し。  だが能力は高い。  徳を落としそうなものだが、  それ以上に修練に(いそし)んでいる。  きっと、堕天使の心を持っていることが  大いに関係していると思うんだ。  …戦の女神フェイラレスに一度会ってみよう。  めんどうだから、縛り付けての謁見だがなっ!  それに、同じような人間の女性をもうひとり知っているからな。  それも、撃退不可能なんだよ」 覇王様はかなり憂鬱(ゆううつ)な表情で仰ったわ… それに… ―― やっぱり、    覇王様もめんどうなことってあるんだっ!! ―― って思って、なんだかすっごく安心しちゃったって感じ… 撃退不可能な女性がふたりも… ゼン師匠を見ると、下を向いて笑っていらしたの。 「だから私が退治してあげるって言ってるじゃない…」って雛様が仰ったけど、ついに源次郎様が止めに入られたの。 そして、今までにあった源次郎様の女性関係の面倒だった話を、かなり長い時間、雛様に聞かされたわ… 源次郎様も、覇王様と同じようにお優しい。 でも、優しいだけじゃ付け上がられちゃう… ―― 獣の心を持って… でも乱暴、かなぁー… ―― 「あら?     
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