第七話 夢修行

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 でも食べられたくないですっ!!」 ベティーさんに似た人は、すっごく笑ったの。 「ここで組み手、して欲しいんだけどな、いいか?」 うっ… フツー… すっごく拍子抜けしたわ… 「はいっ!  よろしくお願いしますっ!!」 ―― 私は猛獣… 私が怖いほどの… ―― すると、ベティーさんに似た人は、へなへなって、地面に腰を落としちゃったの。 「まだ戦っていませんっ!!  立ち上がってくださいっ!!」 「…お…  おうっ!」 空元気… でも、ベティーさんに似た人は何とかして立ち上がろうって必死だったわ。 私は臨戦体制を取ったまま、ずっと見ていたの。 ベティーさんに似た人は立ち上がってきたけど、フラフラだった。 私は近づいて強く抱きしめたの。 「今日の修練はここまで!  明日は、もっと強くなってますからっ!!」 「…お、おう…  ありがとう…」 ベティーさんに似た人は、赤いトラに変身して意識を失われたの。 ―― あー、どうしよう… ―― って思っていたら、御座成功太様と大魔王悦子様が現れたの。 「セイラはとんでもないなっ!!  ベティーを子猫扱い。  あっちの世界のベティーさんでも、こうはいかなかったからなっ!!」 「いいえ。  ベティーさんは私と変わらないほど強いですから。     
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