第九話 悪魔さんと天使さん

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でも悪魔たちは現状を満足していないのか、大いに鍛えて大いに食べたの。 この効果なのか、村にいる悪魔たちに、悪意が沸くことはなかったの。 あとは20人ほど残っている、エラルレラ山に封印している悪魔だけど、そこそこ強いらしくて、魂まんじゅうでは言うことを聞いてくれないみたいなの。 「セイラ、美人悪魔たちと戦ってみないか?」 ゼン師匠は私に笑顔でおっしゃってくださったの。 そして、今のお話には関係ないんだけど、ふとにあることに気づいたの。 「あのー…  最近、フルネームで…」 私が言うとゼン師匠たちは笑ったの。 名前を呼ぶこと自体に意味があったんだって、やっと理解できたわっ!! 「ジゴクにもぐるようになって必要なくなった。  …セイラやセイルをフルネームで呼んでいたのは、  修行の支援だ。  フルネームで呼ぶことで、ほんの少しだが精神力が上がるんだよ。  だがそれもほとんど意味がなくなったから、  名前だけで呼ぶことに変えた。  決して、  セイラ・センタルア・ランダと呼ぶ事をめんどくさがったわけじゃないぞ」 ―― そうだった… その頃だった… ―― 私、思い出したわ… 「…でも、少しくらいはめんどくさいって思われていたんじゃ…」 「はは、バレた…  ぐはぁ―――っ!!」     
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