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ゼンが言うと、セイラはそれほど気にしていないのか、ゼンに一瞬だけ笑みを向けて、できあがったハンバーガーをガロンに持って行ったの。
「一瞬で寝てたんじゃ、まだまだよねっ!!
デッダ、あんたもよ!
私のお友達なんだから、もっともっと強くなって欲しいわっ!!」
デッダは今はコップに入れた牛乳を飲んでいて、
肩をすぼめて、「了解しました…」と小さな声で言ったの。
「まさか、野生のフローラが怖いなんてこと…」
「それはありませぬ!
決してそのようなことはありませぬっ!!」
よほど面白かったのか、セイラはデッダの背中を叩いて大笑いしていたわ。
「だがなセイラ。
なぜあれほどの畏れが出るんだ?
凶暴なことはわかるが、実際は凶暴ではない。
オレたちがフローラの凶暴さを知っていて震え上がるのならわかる。
それは記憶にないんだが…
野生のフローラも凶暴には違いないが、
セイラほど強いわけではない」
セイラは少し考えてから、「どうなの、セイル」と言って全部丸投げしたわ…
「それなんだけどね…
あまり言いたくないんだけどね…」
セイルは話すことを拒みたいようだ。
「だったらいいわ。
ゼン、できれば知らない方がいいみたいよ。
…私、なんとなく見当ついちゃったけど、聞きたい?」
セイルはかなり困った顔をセイラに見せてから、ゼンと私を交互に見た。
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