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「セイラをもうこの世界には来させません。
それでよろしいですね、覇王様」
ゼンが胸を張って威厳をもって言ったの。
「はい、そうしていただいた方がよろしいかと。
…麗子、聞いての通りだ。
麗子とセイラのつながりは切れた。
おまえのわがままで、大切な人材を失くしたようなものだ」
麗子様はそれでも覇王様をにらみつけていたの。
―― なんという執念っ!! ――
麗子様に恐ろしい中にも美しいものが見え隠れしていたの。
「おまえに勝たないと、オレはこの先がないんだ…
今のおまえは腑抜けだ、覇王…
腑抜けではないフローラに勝つことがオレの生きがいとなったんだ…」
途轍もない恐ろしい畏れが、さらにこの部屋を包み込んだの。
覇王様が、麗子様にとんでもない厚さの結界を張られたの。
麗子様は必死で抵抗されたけど、結界が壊れることはなかったの…
「その中でしばらく反省しろ。
瑠至緒、麗子の仏を解けっ!!」
「それはできかねます。
この騒動を丸く修めてくださいませ、不縛の仏陀」
「人を殺そうとしている者を仏として放っておくのかっ!!
おまえはそれでも仏陀かっ!!!!」
覇王様の猛烈な畏れが地球の仏陀様を襲ったの。
地球の仏陀様は昏倒されたの。
―― これが、仏の怒り… ――
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