第十二話 仏ブライ

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 …ああ、今はオレの世界にいるんだけど、  よければ来ないか?』 「はいっ!  行きますっ!!  今すぐに行きますっ!!」 私、勝手に決めちゃったけど、ゼンは笑顔でうなづいてくれていたわ。 モニター付き念話を終えて、私は機械を操作して一輝様の魂に飛び込んだの! ―― ここ、室内… だけど、広い… 天井、たかぁーい… ―― 「やあ、いらっしゃい」 振り返ると笑顔の一樹様がいらしたの。 でも、その隣には私と同年代の少女が… 「あっ!  こんにちは!  私、セイラ・センタルア・ランダといいますっ!!」 「私は鮫島ちあき。  お友達として、よろしくね」 ―― すごく落ち着いて… 早百合ちゃんのよう… ―― 「…お友達…  はいっ!  よろしくお願いしますっ!!」 私が頭を下げると、ちあきちゃんも頭を下げてくれたの。 ―― お嬢様って感じ… ―― 「オレの娘にしたんだよ。  だけど、オレのご主人様でもある」 ―― はあ、なっとくぅー… ―― 私は少し落ち着いたので、この広い室内を見回したの。 ―― 野球場? ―― 私のいる世界にはないけど、覇王様の世界で見たことがあったの… 「恭司は今練習中だ」 私、目を凝らして恭司君を探したわっ!! 「ああ、小さい方の恭司君…     
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