第十二話 仏ブライ

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すると一輝様はゆっくりと歩いて西條様に近づいていかれたの。 西條様は笑みだけど、激しく汗をかいて首を振っておられたわ… 次に恭司君を見たけど、その笑みは引きつっていたわ… 一輝様が一歩恭司君の方に近づくと、ちあきちゃんの、「キャァ―――ッ!!」という断末魔のような声が室内に響いたの… ―― 私、大ショック… ―― 「オレは何も語らない。  オレのしたことはこれからの修行としてくれ」 一輝様はみなさんを見回して言われたの。 「セイラちゃん、本当にありがとう。  オレの精神力鍛錬は究極まで上がったように感じるな」 私はもっともっと抱かれていたかったけど、私から床に降りて変身を解いたの。 「きっともう誰も現れませんっ!!  結婚してくださいっ!!!!」 ―― キャーッ!! キャーッ!! ―― 私、本気で言っちゃったわっ!! それに一輝様はまったく顔色を替えられなかったの。 「うれしいね。  ちなみに、数年後のセイラちゃんに変身できるって聞いたんだけど…」 「はいっ!!  装着っ!!!!」 私、今日ほど気合の入った装着をしたのは初めてだったわっ!! 一輝様は笑顔で私に近づいてこられたの。 「セイラちゃんの過去の記憶のことは、絵本で読ませてもらった。  そしてその記憶があり、     
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