第十二話 仏ブライ

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 子供でも大人でも自由自在に変身できるだけではなく、  精神的にもそのものになれると。  …だがここは急がないでおこう。  オレたちにはまだまだやることが盛りだくさんだからね。  だが、一段落ついた時に、ゆっくりと付き合ってもらえないかな?」 「はいっ!  もちろんです、一輝様っ!!」 ―― …ああ、私、張り切り過ぎてめまいが… ―― 一輝様が心配そうな顔をされて、すぐに寄り添ってくださったの… ―― …ああ、理想の方… ―― 私はみなさんに謝ってからテーブルについてお食事を楽しんだの。 ―― …ああ… 世界一おいしいお料理… ―― ちあきちゃんは上目遣いで私を見たの。 「天使さんもいいけど、今もステキなのっ!!」 私、装着したままだったわ… 「あちらの世界の一樹様は、  がっちりした私が好きだって言ってくださったんですけど…」 一輝様はずっと笑顔だったの。 「対抗するわけではないが、変わってもらえないかな?」 私、すぐに、「装着解除っ!」って言って、本当の私を見てもらったの。 一輝様の顔色が少し曇られたの。 「…妹、のようにしか見えない…」 「お父様っ!!」 ちあきちゃん、大声で一輝様を叱られたの。 一輝様はかなり困った顔をされていたわ…     
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