第十二話 仏ブライ

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「なになにっ?!  何始めたのっ?!」 「温泉。  あっちの世界ではスーパー銭湯って言うんだって。  安価な一定額を支払って、温泉気分を満喫する。  街中にあるけどが、沸かし湯ではなくて本物の温泉だけどね!」 私、すぐに駆け出していたわっ!! 場所は一目でわかる場所にあったの。 中央公園のお店がつぶれた跡地に新品の大きな施設が建っていたのっ! 受付にはいつもお世話になっているおばさんがいたの。 私を見つけてくれてこの施設のパンフレットを手渡してくれたの。 「温泉だけじゃなくてマッサージも…  飲み物の飲み放題…  お店、大丈夫かなぁー…」 「大丈夫さっ!  ここには食べ物はおいていないからねっ!  さあ、入った入ったっ!!」 私、おばさんに急かされたわ… ここは混浴じゃなくて男女別になっているの。 共通のロビーに入ると、見知った顔がいらしたわ! 「グラン様っ!!」 グラン様は巌剛様のライバル。 そして、世界の騎士団員の中で一二を争う俊足自慢… 「よう、セイラ。  正常化してよかったなっ!!」 「はいっ!  本当に何から何まで…  私すごくうれしくってっ!!」 私、ちょっと泣いちゃったの… でもグラン様は笑顔で私を見てくださっていたの。     
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