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―― 今、巌剛様が出て行かれたと同時にお店に… ――
「やっぱり、足さばきで一番優れておられる方は巌剛様なのですか？」
私はグラン様を見て言ったの。
「いや、源次郎さんだよ。
まさに神業、だな…」
―― ううっ… さすが、司令官様… ――
私、申し分なく納得しちゃったわ…
「しかも誰よりも強いからな。
あのベティーよりも」
「ベティー様よりってっ!!
フローラのベティー様もっ?!」
「ああ、ネコ扱いだったぞ、始めっから。
珍しく覇王君よりも上位に立たれているな。
…優しさが違うと、覇王君は言っていた。
源次郎さんの優しさは特に動物にとって癒されるものなんだろうな。
そして、覇王君の言った通り、死闘になることは確実だから戦わない。
…セイラちゃんは源次郎さんの前でフローラになっていたかな？」
私、必死に思い出したの…
雛様と源次郎様の前ではフローラになっていなかった。
「いえ、まだです。
今日これから行って、体験したいと思いますっ!!」
私の気合にみなさんが拍手してくださったわっ！
お迎えの復帰後すぐは青空ちゃんからだろうと思って念話をしたの。
どうやら青空ちゃんたちは聞いていなかったようで、すっごくよろこんでくれたのっ！
「また今日からよろしくねっ！」
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