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私が言うと、源次郎様の周りにおられる方々は私に笑みを向けてくださったの。
源次郎様はみんなの表情を見て驚いていたわ。
「…まあ、ベティーは普通にネコだとしか思わなかったからな…
しかし、セイラは別物かもしれない。
変わってくれないかな?」
私はすぐにフローラに変わったの。
いきなりだったので、ダフィーちゃんを泣かせちゃったわ…
源次郎様を見ると、怖がってはおられなかったんだけど、迷っておられるようだったの。
「…なるほど…」
源次郎様は何かを納得されたようで、簡単に私を抱き上げてくださったのっ!!
「ベティーと全然違うなっ!!
セイラこそ猛獣だっ!!」
―― 笑顔でいう言葉じゃない… ――
私、爪を出して牙を向いたの!
源次郎様は少し驚かれたようだけど、巌剛様たちはあわてて逃げていかれたの…
―― 私、嫌われ者? ――
今はそれでいいと思って、源次郎様を見ていたの。
「やはり猛獣。
だがこうすると?」
私っ!!
何がなんだかっ!!
… … … … …
「…あ、あれ?」
私、いつもの私に戻っていたの。
辺りを見回すと、地下訓練場の芝生の上だったの。
こんなことは初めてだったから、一瞬だけフローラに変わったけど普通だった。
「何があったか映像、見る?」
セイルが言ってくれたので、お願いしたわ。
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