第十二話 仏ブライ

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私が言うと、源次郎様の周りにおられる方々は私に笑みを向けてくださったの。 源次郎様はみんなの表情を見て驚いていたわ。 「…まあ、ベティーは普通にネコだとしか思わなかったからな…  しかし、セイラは別物かもしれない。  変わってくれないかな?」 私はすぐにフローラに変わったの。 いきなりだったので、ダフィーちゃんを泣かせちゃったわ… 源次郎様を見ると、怖がってはおられなかったんだけど、迷っておられるようだったの。 「…なるほど…」 源次郎様は何かを納得されたようで、簡単に私を抱き上げてくださったのっ!! 「ベティーと全然違うなっ!!  セイラこそ猛獣だっ!!」 ―― 笑顔でいう言葉じゃない… ―― 私、爪を出して牙を向いたの! 源次郎様は少し驚かれたようだけど、巌剛様たちはあわてて逃げていかれたの… ―― 私、嫌われ者? ―― 今はそれでいいと思って、源次郎様を見ていたの。 「やはり猛獣。  だがこうすると?」 私っ!! 何がなんだかっ!! … … … … … 「…あ、あれ?」 私、いつもの私に戻っていたの。 辺りを見回すと、地下訓練場の芝生の上だったの。 こんなことは初めてだったから、一瞬だけフローラに変わったけど普通だった。 「何があったか映像、見る?」 セイルが言ってくれたので、お願いしたわ。     
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