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―― 水 ――
私、水で体を造ったの!
―― ああ、これ、すっごくいいっ!! ――
周りは私を見てかなり驚いていたけどね。
~ ~ ~ ~ ~
もうとんでもない大むかし…
一羽の鳥がいました。
体はそれほど大きくなくて、大きな鳥や獣が怖いけど、その飛ぶ速さはどんな生き物にも負けませんでした。
ある日鳥は、ひとりの人間と肌を触れ合うことになりました。
人間は道の真ん中で倒れていたのです。
この地はほとんどが土だけの大地。
ところどころで砂漠化も始まっています。
このままだと、この人間は死んでしまいます。
鳥は、近くの小さな小さな湖から、近くに落ちていた木の皮を使って水を運びました。
ほんのわずかですが、人間の口に水を滴らせたのです。
3回ほど運ぶと、人間は目をさましました。
「…おっと、あぶないあぶない…」
人間はゆっくりと立ち上がりました。
そして、小さな鳥が飛んできてこの人間に水をかけて、近くの低い木の枝に止まりました。
「そうか、おまえが…
これはありがたいことだ。
何か礼をしなければ…」
人間は鳥に大きくなる術をかけました。
鳥は驚いて、すぐに大空に羽ばたきました。
大きくなったのに、飛ぶ速さは今までと変わりませんでした。
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