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第五話 ジ・ゴ・ク
今は龍16世暦 15万3238年582日。
今から約2000年ほど前に、この星セルラで悪が突如として現れました。
龍16世の無体な戦いの傷も癒え、
ゼンドラドたちは七勇巌と言われるようになっていました。
七勇巌はそれぞれの修行のため、それぞれが思いのままに、星中を旅していたのです。
悪の存在にいち早く気づいたのはエラルレラでした。
その能力を使い、悪の所業を七勇巌に伝えたのです。
戦の女神の下、七勇巌と龍16世は、早速悪の討伐に向かいました。
現地にたどり着くと、悪は人間を食べている様に見えました。
ですがそれは違います。
喉笛に喰らいつき、血を飲んでいるようにも見えます。
ですがそれも違ったのです。
人間が動かなくなると悪は満足げな顔をして、血塗られた顔を拭おうともせず、笑みを浮かべるのです。
悪は人間の死を楽しみ、魂を喰らっていたのでした。
七勇巌は悪と力尽くで戦います。
それほど強い者はいないようで、動きの鈍くなった悪をエラルレラが縛り上げました。
龍16世は、『こやつら、灰にしてくれようぞっ!!』と言い放ち、悪に業火を浴びせます。
悪は業火の中で苦しんでいるように見えました。
しかしそれは違ったのです。
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