第七話 夢修行

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第七話 夢修行

ハイビームの修行を終えてから、食堂にいる越前雛様の前に立ったの。 雛様は、「お疲れさま」って言って下さって、笑顔で右隣の椅子を引いてくださった。 会釈をして、遠慮なく雛様が引いてくださった席に座ったの。 「あ、お師匠様方もご一緒に」 ゼン師匠たちは少し遠くにいたんだけど、すぐに雛様に会釈をしてから私の右隣にずらりと座られたの。 みんなが座ったところで、雛様は私に笑みを向けられたわ。 「メリスンさんは悪魔です」 えっ! いきなりっ!! ―― 雛様、すごい方だわっ!! ―― ってまず思って、―― 感心と尊敬 ―― って頭に浮かんだの。 メリスンが悪魔かもしれないってことは考えていたから、ショックは何もなかったの。 きっと、これほど単刀直入に話をしてくださる方っていないと思ったの。 「でもね、人間でも神でも同じことが言えるけど、  悪魔すべてが悪者ってわけじゃないの。  その件は理解できているのよね?」 私、すっかり忘れていたかも… 悪魔は堕天使をかわいがる。 魂を食べない悪魔も大勢いる。 「…はい、教えていただいていました…」 「だけど実際問題、身内に悪魔がいたことで動揺は隠せないはず。     
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