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第二話 ヘッドロス
「お師匠様、おはようございますっ!!」
本来だとボクがお師匠様のお住まいのエラルレラ山の庵に出向くはずなんだけど、最近は毎日お師匠様が、『メリスンの平和と笑顔を願う店』に足を運んでこられるようになった。
始めてお師匠様がこの店にこられた時、ほかのお客さんたちは一斉に逃げ出した。
首から上がなければ、誰だって驚いて当然だと思う。
さらにお師匠様の隣にデッダがいると、店に入って来たお客さんが、『デッダが客の頭を食った!』などと思われても当然だと思う。
ボクは強い興味が沸いて、お師匠様に頭がない理由を聞いた。
そもそもどうして生きて行けるのかが不思議たとも思うようになったからだ。
だけど、石の体のエラルレラが生きていることはごく普通にボクは認めている。
その理由は特にないけど、―― かわいいのでファンタジーということで… ―― と妙な理由をつけて納得している。
「真面目に答えろよ、首なしぃー…」
そのエラルレラが少し迫力を出してお師匠様に言った。
「わかったわかったぁー…
だがその理由、話してもいいのか?」
「おまえが恥ずかしくないと思うのならな。
すごく恥ずかしいと思う場合は、
言わない方がいいとボクは思う」
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