第十話 越前雛

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第十話 越前雛

「天使さんに変身するから幼稚園、行くよっ!!」 私が言うと、青空ちゃんとフィルちゃんは大声で、「はいっ! セイラちゃんっ!」と言ってから私を急かしたわ。 私は、功太様に連絡してから、青空ちゃんたちと一緒に、功太様の魂に飛び込んだの。 功太様たちに朝のごあいさつをしてから、私は天使に変身したの。 「…おいおい…」 功太様は絶句されたわ。 青空ちゃんとフィルちゃんは、私に祈りを捧げてくれたの。 すると大勢の天使ちゃん達も飛んできてくれて、私を拝み倒してくれたのっ! ふたりと手をつないで、幼稚園に行ったの。 やっぱりここでも、さらに天使クラスでも私の天使さんは大人気になったわ! でもカノンちゃんの教室に行くと、悪魔の子達はちょっと嫌がっていたようだけど、恐れながらもそばに来て、なぜだか安心していたわ。 「ダフィー様、今、安心感が流れてまいりました。  一体何が不安だったのでしょうか?」 私が言うと、ダフィーちゃんは、「浄化、されないかなぁーって…」と言ったの。 ―― ああ、なるほどっ!! ―― って思って私は理解して何度もうなづいたの。 みんなに、「ごきげんよう」と言ってお別れしてから、覇王様に念話をしたの。     
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