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第四話 グレラス・ドラガン16世
むかぁーしむかし、
さらに大むかしのお話。
暗いくらぁーい宇宙に星が誕生しました。
その星には大いなる未来が待っています。
そうです、この星には多くの生物が宿る可能性を持っていたのです。
この星に一匹の龍が生まれました。
赤い体に赤い眼。
この龍は、グレラス・ドラガンと自分自身に名前をつけました。
龍は全身を少し長細い扇形の鱗で包み込んでいます。
首は長く、頭は少し大きい。
頭や首に生えている鱗は体に生えている鱗よりも丈夫です。
その鱗の先は、どんなものよりも硬くて、まるでたくさんの角が生えているようです。
翼は大きくて、その中央部分よりも少し内側に小さな前足があります。
その指は6本あります。
翼に比べて胴はすごく細いのですが、胸は大きく雄雄しいのです。
後ろ足は強靭で、大きな岩など簡単に押し潰してしまいます。
尻尾の鱗もとっても丈夫でトゲだらけです。
尻尾の長さは、頭から足先までの長さと同じほどあり、巨大なものです。
火龍グレラスの全長と翼を広げた大きさは、どちらも300マルリほどあります。
小さな丘などは、その翼で隠れてしまうほど大きいのです。
こんなに立派な体を持っているのに、グレラスは気に入りません。
そう。
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