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「ふぉっふぉっふぉっ! 坊ちゃまも言うようになられましたな! 確かに確かに、御身のご健康が一番ですなぁ!
まぁ足腰立たずばこのスビトがお運びしますぞ? ふぉっふぉっふぉっ!」
何がそんなにおもしろいんだか。
「……ところで、芸術の授業はなかなか楽しかったよ。明日からは、画材と楽器を持参しても良いと言われた。画材をスビトさんにお願いしてもイイ?」
「ほぅほぅ、もちろんでございますとも。坊ちゃまに相応しい最高のものをご用意致しますぞ」
まだ新年度が始まったばかり。
今のところ授業は大してない。午前に一つ、午後に一つ。ほぼ、自習の時間でできている。
貴族たるもの学友との交流が大切だ、ということらしい。
これでホントに全課程終わるのか? 履修漏れとかヤだよ……?
とか思ってしまうのは、前世の職業病の名残だろうか。
画材の手配のため、優雅に部屋を出て行ったイケオジ執事を見送って、ボクも席を立つ。
ケットシーを連れて自室に……と思ったのに、床に下ろしたはずの子猫の姿が、不思議とどこにも見えない。
広いリビングの装飾品のどこかに紛れ込んでしまったのだろうか。
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