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今夜だけでも一緒にいられるなんて……幸せだぁ。
麗しい美少年のボクとフワフワのにゃんこ。めちゃくちゃ絵になるよね? うふふふ。
大人しく抱かれるケットシーと共に自室に帰り、ボクはベッドにクッションを設える。
今更、ディオンの様子とか考えても仕方ない。ボクの周りじゃ、みんな変になってくからね。
なんかもう、慣れてきたよ……。
「一緒に寝ようね?」
癒されるぅ。
この世で一番の癒やしは姿見だけど、この子もなかなかのものだと思う。
猫って、なんでこんなに可愛いんだろ。
脱猫アレルギーも、転生して良かったことの一つだと思う。しみじみと。
自由に歩きまわりあちこちで無邪気にじゃれる姿を眺めてたりじゃらしたりしているうちに、時間は飛ぶように過ぎて行った。
こんなに時間の流れが速いと感じることって、そうそうない。さすがにゃんこ。
ボクは呼びに来たスビトさんに促されるまま、母親と交信し、ディナーを食べ、特注の風呂に入り、父親と交信した。
もちろん全部子猫と一緒に。
だって可愛いんだもん。
魅了魔術とか使ってるのかなってくらい、もう、メロメロ。ま、使ってても別にイイんだけどね?
猫好きなめんなよ? ってことで。
このくらいのご褒美がなきゃ、ホント、やってられないよ。ボクの周り、魑魅魍魎だらけだもん。
魑魅魍魎の代表格、権力指向の強い母親には、血鏡越しに本日の釣果(ボクに強い食欲を示した人物)を報告した。
魑魅魍魎の密かな大物、子煩悩というより究極の面食いな父親には、本日のできごとを簡単に話した。
疲れたよマジ。
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