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「溶けない氷がゆっくりと溶けて行く様を見るのは嬉しいね、中に留められた花を得るようだ」
もう片手の指は、逸香の後孔を優しく解してゆく
「しかし、溶けなければ溶けないで冷たい美しさを見てられる。
悩ましいところかな、、、君のことだよ、逸香」
「氷が溶けて残った花なんてぐちゃぐちゃだ、、、見られたもんじゃない」
自嘲めいた逸香の言葉にすら遠野の勃起は硬さを増してゆく
「そこまで待たない。
溶け出たところから食べるんだよ、もちろん」
浅く挿入した先端で、逸香のペニスを後孔から支えるように内襞の一点を擦り上げた
「うっ、、、」
神経質そうに逸香の眉根が寄せられる度、同じ所を突き揺する
「ここが悦いんだね。
もっと感じてごらん、逸香」
「あっ、、、ぁ、ぅぁ、、っ」
「深く挿れたいのだが、、、もう少しその顔を見てもいたい」
逸香に翻弄されていた頃の遠野には抑制という加速が矛盾になってかかり、射精するまでに余裕も無かったが、今、逸香への溢れる愛を自覚して身体を絡める自身には、欲望を果たすよりも悦ばせたいという思いが強かった
遠野が浅く差し突く度に、身を震わせて反る腹から胸への美しい曲線は見飽きることなく、同じカーブを以てそそり立つペニスは、硬さに支えられてゆらゆらと揺れ、遠野に我を忘れさせる
「、、、っはっ、、、離せ、、、
射精る、、、っ」
しなやかに反らせた喉が上下し、顔を仰向かせたところで遠野はようやく
こりり
と、先端が突き上げていた箇所を越え、太く筋立った幹を根元まで押し込んだ
「はっぅ、、、」
何度目かの突き上げで逸香のペニスから白い弧が放たれ、身体がひくひくと痙攣した
穏やかに繰り返す波のような遠野の挿入は、逸香から幾度となく切なく歪む表情を引き出し続けた
「逸香の身体はそれだけで美しいが、、、
抱かれる男の姿がこんなに綺麗だとは思わなかったよ」
言い様のない逸香の美しい姿態に内から圧をかけられた遠野も、視覚と密度を高めた繋がりから快感を得、身体中の熱を注ぐように達した
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