1人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい」と恐る恐る応答すると、「神木君かな?僕は福田鉄鋼の代表、福田 和樹なんだけど…」
福田鋼鉄!?ここらで一番大きな会社だ。
訪問した会社は全てメモしている為、把握済みだ。
「あ!はい!!お電話返して頂き有難うございます。」
一際大きな声で返事を返した。
「聞いた通りの元気そうな子だね。なんでも仕事を探してるみたいに聞いたけど、一度話しだけでも聞きに来ないかい?」
断る理由へ無い。それがなんの仕事だろうと始まりは始まりだ。
「はい!!」
それから夕方頃に福田社長と時間を合わせて、会社に訪問した。
応接室に座らされ、秘書らしき女性が茶を入れて湯のみを俺の前置いた。
緊張してないと言えばしている。
心臓が口から飛び出そうだ。
とりあえず落ち着く為に茶を啜ると熱くて吐き出してしまった。
赤面する俺を見た秘書はクスッと微笑み、布巾でテーブルを拭き取った。
「す、すみません。」
恥ずかし~。
そうこうしていると応接室の扉が開かれる。
「やぁ、待たせたね。」
初めての対面だが、見た目35歳程でなかなかの人格者であるオーラ的なものが放たれていた。
頭もツルツルだが…。
「初めまして、神木 響也です。お時間を作って頂き感謝します。」
最初のコメントを投稿しよう!