聖夜の贈り物~1~

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 傍まで来た宏実さんの手を引き、バランスを崩した彼女をそのままソファに押し倒した。 「わっ……なに、するの?」 「なにって……捕食です」 「何それ。ちょっ、待って、プレゼント用意してきたの」  私の物騒な発言に慌てるサンタさん。  そっか、今日はクリスマスだった。  ソファに組み敷かれ、私に上から見下ろされる体勢になっても、何とか自分のペースに戻そうとする宏実さん。  でも。 「私がいま欲しいのは、宏実さんだけです。ダメですか?」  葛藤する彼女の瞳を見つめながら言えば、その中に蕩けた色が混ざるのが見えた。  静かな室内では聞こえてしまいそうな程に、バクバクと心臓が鼓動を繰り返している。  宏実さんの潤んだ瞳が、獲物を見下ろす獣のような私を見上げている。  彼女は渇いた唇を舌先で舐めて、絡んだ視線そのままに、ゆっくりと言葉を紡いだ。 「……いいよ」
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