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「サンタさん姿、すごく可愛いです」
「……ありがと」
左肘をソファの背もたれについて宏実さんの顔を見つめる。
すべすべの頬を親指の腹で撫でながら言えば、彼女は照れ笑いを浮かべた。
私のためにこんな格好までしてくれるなんて嬉しい。
それに、プレゼントもあると言っていた。
一生懸命私のために準備をする宏実さんを想像すれば、彼女への愛しさが次々と溢れてきた。
「宏実さん、大好きです」
「私も。大好きだよ、莉那」
ドキドキしながらその瞳をじっと見つめて告白をすれば、彼女は嬉しそうに瞳を細めた。
その笑顔が可愛くて、一瞬息をするのを忘れて見惚れた。
どれだけ見つめても足りない。
宏実さんの顔を食い入るように見つめていれば、首に腕を回され引き寄せられた。
「……恥ずかしいから、そんなに見ないで」
そんなセリフとともに柔らかい唇に口付けられた。
こんなの、見ないなんて無理な話だ。
だって、可愛すぎる。
照れて真っ赤になった顔。
蕩けて潤んだ瞳。
伏せられた長い睫毛。
恥ずかしさのあまりキスで誤魔化す宏実さんが、愛しくて、可愛くて仕方ない。
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