第1話前編 名無しの権兵衛

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月の終わり頃20日、これで給料日までは節約生活か… -------------- 家に到着日した俺は汗を流し、半額の惣菜品をつまみながら早速PCをセッティングし説明書を一読する。 やはりこういうものはちゃんと読んでおかないとな。 ゲームのタイトルは 『NAME』 プレイヤーは自分のアバターを作り自由に生活していい。 冒険に出て名を上げるもよし、辺境に家を建て田畑を耕しながらスローライフを送るもよし、当然どんな職業にも自由に就ける。 パートナーを選び結婚をして子供をもうける事も独りで探検家になる事も全てが自由だ。 (普通によく聞く普通のmmoじゃないか) 一応メインのストーリーがあり、売りは爽快感溢れるバトルという触れ込みであったが話題になっていたのはそこではなかった。 プレイヤーはアバターの詳細を決め、名前をつける。 話題になっていたのは、アバター、自分の半身は その名前によって、能力値、その全てが決められてしまう事だった。 そして名前は変更は勿論の事、重複も不可。 あまりに酷い下品な名前も不可。 そう、話題だったのはあまりにも不自由な、見えている地雷のクソゲー候補としてだったのだ。 「…そりゃあそうだろ…」 何故ゲームのアバターまで     
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