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蒼空乃
「あ、お疲れさまです…黒影先輩！」
廊下にいたのは変わりものだけど
仕事は完璧にこなす同僚の
黒影 月下(ｺｸｴｲｹﾞｯｶ)先輩だった…
黒影 月下
「ああ…お疲れさん…」
いつも、くたびれたｽｰﾂを着てるけど
仕事は完璧なのよね…すごいｷﾞｬｯﾌﾟがあるわ…
しかも、目の色がとても綺麗
まるでｱﾒｼﾞｽﾄのような瞳でつい見とれちゃう…
蒼空乃
「きれいだわぁ…」
黒影先輩が首をかしげた
黒影 月下
「なにみてんのさ…」
はっ！
蒼空乃
「あ、な…何でもないです！」
黒影先輩は小さくあくびをする…
黒影 月下
「まぁいいや…そんなことより
人面犬の都市伝説の他にどんなのがあるか分かる？」
えと……
蒼空乃
「口裂け女…ですかね…」
黒影先輩は小さく頷く
黒影 月下
「それもそうだけど…
ぼくは蜘蛛男の都市伝説が気になってるんだ」
蜘蛛男の都市伝説…
そういえばそんなのもあったっけ…
蒼空乃
「先輩、どうして蜘蛛男の
都市伝説に興味があるんですか？」
黒影先輩は再び頷く
黒影 月下
「ぼくの幼馴染みの女の子…
その蜘蛛男に犯されてさ
大量の蜘蛛の子を身ごもったんだ…
その蜘蛛の子は彼女の腹を裂いて
体外に飛び出しその子は命を落とした…」
淡々と語る、黒影先輩…
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