葉が舞う世界

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葉が舞う世界

僕は目を覚ました、 すると周りにはたくさんの「おいしい」が生えていて、 夢で思い描いた通りにたくさんの実をつけて、 もちろん実を食べようとした、 だけど「ニョキニョキ」は僕の背より高くて、 その実を取ることはできなかった。 「お腹すいた、でもあんなところ手が届かないし」 そんなこと言いながら寝転がって「はぁー」とため息をついた、 すると落ちていた葉がひらりと舞った、 そんな様子を見て 「はぁーってたくさんやればあの実、落ちないかな」 そう思うまでに時間はかからなかった。 この世界で僕が思ったことは絶対、 そして僕にとってのたくさんの「はぁー」は、 風だったみたいだ、 小さな体いっぱいに息を吸い込んで思いっきり 「はぁーーー」とはいた、 はいた息は風になった、 その風は「おいしい」を大きく揺らし地面に落とした。 実を落としてくれた何かに名前をつけることにした、 皆さんお気づきだとは思うが、 このころの僕には、絶望的にネーミングセンスというものがなかった....。 まぁそんなこんなで僕が風につけた名前は「はぁー」だった。 今の僕がその頃の僕に言ってやりたいことはたった一つ 「はぁーってなんだよ!!!」である! さて気を取り直して、 お腹もいっぱいになった僕は、 まだ一人だった、 人間の世界にもこんな言葉があるだろ? 「人は一人じゃ生きられない」それは僕でも同じことだった。
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