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ルールができた世界
皆さんは知っていますか?
リーダーになる人がどんな人か、
それは、頭のいい人でも、運動ができる人でも
ましてや、創造主でもない。
リーダーになれる人それは
「声の大きい人」なんです。
さて、皆さんに問題です僕が作った世界で
それは誰でしょう?
珍しくイブは上機嫌だった。
「あーおいしかった」
「そうだね、じゃイブこれの名前もおいしいだね??」
僕の一言を聞いてイブは顔をゆがめた。
「ねぇ、アダム前から言おうと思ってたんだけど、名前もうちょっと考えてつけたら?」
「じゃーブニブニしてるから、ぶにぶににしよう!」
目をキラキラ輝かせて自信満々に言ったその名前は、
イブを怒らせるのに十分な起爆剤になってしまった。
イブは、大きなため息をつくと
「だ・か・ら、そんなこと言ってんじゃないのよ」
大声で怒鳴った後息を整えてこう続けた
「もっとまともな名前考えなさいって言ってるの、なんなのよ(おいしい)とか(はぁー)とか、あんたのつける名前変なのよ!」
とても怒った顔をしていたけど、
泣いてばっかりじゃいられない、
勇気を振り絞って言ってみた。
「じゃあ、ぷにぷにって名前はどう?」
「ダメ」
「ぶよぶよ」
「そうじゃない」
「じゃあ、やっぱりおいしぃ」
「だから、違うって言ってんでしょ!」
僕はやっぱり泣かされた。
「泣かないでよ、あーもうめんどくさい、ルールを作りましょ」
「ルール?」
泣いたまま、うずくまって
怒った顔を見るのが怖かったから、
そのままの体勢で聞き返した。
イブは、まだ怒っていたけど
少し冷静な声になって内容を教えてくれた。
「そう、アダムは何かを作る、そして私がそれに名前をつける、だからもうアダムは名前つけちゃダメだからね」
理不尽だ今考えても、理不尽だ。
まぁこのころの僕も
この理不尽さには対抗したみたいだった。
「そんな、僕が作ったのになんで名前つけちゃいけないの?」
しかし、次の一言でこの言葉はかき消された
「黙りなさい、アダムの物は私のもの、私のものも私のものよ、わかっっった?」
皆さんおなじみこのフレーズもここで生まれた。
そして僕に、残された答えは一つしかなかった。
「はい」
これが初めてのルールの誕生だよ、
(泣きたい)。
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