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「よろしくな、ジョナサン。俺は一六なんだけど……」
寮の隣の部屋のジョナサン・ルーに自己紹介をしてみたけど、ジョナサンは返事をしなかった。
そして
「歳は一七。嫌いなものは会話だ」
と冷たく言われてしまった。
俺は話しているジョナサンの表情――特に目を見ていた。そして言った。
「分かった、友達になろう」
ジョナサンは怒ったらしくて、無言で去っていってしまった。でも、きっと仲良くなれると俺は思った。
ジョナサンは、本当はいい奴だってすぐに分かったからだった。
初対面で
「話しかけるな」
って言われたけど、寂しがり屋で繊細な奴だって俺は思った。
不安な気持ちが続き過ぎて、人にすぐに心を開けなくなっているだけだ。
ジョナサンは、本当はいい奴なんだ。何度も思った。
どうして、他の人達はジョナサンのことをそういう風に見られないんだろう。
ぎこちない期間はあったものの、俺とジョナサンは徐々に仲良くなっていった。
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