第5章 大学生活

2/10
11人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
「よろしくな、ジョナサン。俺は一六なんだけど……」  寮の隣の部屋のジョナサン・ルーに自己紹介をしてみたけど、ジョナサンは返事をしなかった。  そして 「歳は一七。嫌いなものは会話だ」 と冷たく言われてしまった。  俺は話しているジョナサンの表情――特に目を見ていた。そして言った。 「分かった、友達になろう」  ジョナサンは怒ったらしくて、無言で去っていってしまった。でも、きっと仲良くなれると俺は思った。  ジョナサンは、本当はいい奴だってすぐに分かったからだった。 初対面で 「話しかけるな」 って言われたけど、寂しがり屋で繊細な奴だって俺は思った。  不安な気持ちが続き過ぎて、人にすぐに心を開けなくなっているだけだ。  ジョナサンは、本当はいい奴なんだ。何度も思った。  どうして、他の人達はジョナサンのことをそういう風に見られないんだろう。  ぎこちない期間はあったものの、俺とジョナサンは徐々に仲良くなっていった。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!