ホテル3

1/1
前へ
/15ページ
次へ

ホテル3

心臓がバクバクしていた… まさかこのままホテルへと行けるのか? しかし、千里は酔って千鳥足だ。 僕は千里を介抱するだけなんだ、変な真似は出来ないと自分に言い聞かせていた。 だが、心の中は反対の気持ちで、千里とベッドインする事しかなかった。 千鳥足の千里にどのホテルがいいのか聞いてみた。 何せこの場所は土地勘が無く、千里に聞かなきゃ分からない。 「んーとね~、この信号を渡った所にビジネスホテルがあるよ~」 ビジネスホテルか… ラブホテルではなく、ビジネスホテル… いや、そこで良いだろう。 僕は腕に絡み付く千里を抱くようにして歩いて行った。 (ビジネスホテルじゃ、無理だよな) 今思えば、とても恥ずかしい事ばかり考えていた。 千里の肢体を全裸にするイメージしか無かったのだ。 ビジネスホテルの周辺は、キャバクラや、出会いカフェという、いかがわしい界隈だった。 フロントでチェックインを済ませ、310号室と記載してあるカードキーを受け、エレベーターに乗り込む。 三階で降りて、すぐ隣の部屋が310号室だった。 入り口でカードをかざすとガチャっと音がして部屋に入った。 そこは簡素な室内で、ベッドが2つ並んでいた。 千里はベッドに倒れ込むようにして、うつ伏せになった。 僕は隣のベッドに腰掛け、これからどうしようと思いながらも、千里の肢体を眺めていた。 メリハリのあるボディにボリュームのある胸… 男だったら、誰もが襲い掛かりたくなる程のスタイルだ。 僕は千里のベッドに移り、腰掛けた。 千里はどう出るか?僕は様子を伺った。 すると千里は僕の手を取り、引っ張り込んだ。 体勢を崩した僕は、千里の隣に横になる形で倒れ込む。 もう、無理だ! 僕は千里の身体をまさぐり、唇を重ねた。 互いに舌を絡ませるディープキス。 長く長く続いた。 僕は千里の胸を揉んで、一心不乱にキスをしていた。 こうなったら、今日は久しぶりに男になるしかない。 僕は千里の柔らかい胸に顔を埋め、これから起こる甘美な一時を楽しもうとしていた。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加