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口を開こうと思うが、
なかなか上手くいかない。
その時、由奈がようやくほうじ茶に口をつけた。
「ああーおいし」
「ぬるいお茶なんておいしくないよ」
「私にはこれくらいがちょうどいいの。ぬるーい感じが。鈴はよくあんなの飲めるよね」
「うん……」
……あの時もそうだった。
健吾くんに初めてメッセージを送るとき。
いつも
話をはぐらかそうとした私に由奈の視線と言葉が追ってくる。
誰かにメッセージをもらうばかりで、
自分から発信するとなった時にはすごく勇気がいった。
あの時と……同じ。
私は口を開いた。
由奈に、親友に……聞いて欲しい。
ただ少し、由奈の反応が怖いけれど。
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