乾杯 #2

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「イヴの日。リンが一緒に過ごしてた友達との画像アップしただろ? 酔っぱらってたやつ」 「あ、あれはその友達のせい。ほとんど無理やりだったんだから」 あれは強引な由奈のせい。 私は言い訳をした。 しかし、健吾くんはそのことには触れずにまっすぐ前を向いたままだった。 「あの時、俺、リンのこと変わってないなんて言ったけど、あれ、嘘」 「ウソ?」 「……キレイになっててびっくりした。こうやって話してればリンはリンのままだけど、キレイになったよ。ホントに」 (つば)を飲み込む音が聞こえてしまったかもしれない。 「健吾くんだって……大人の男性だよ。ミートソース食べたら子供だけど」 半分茶化しながら、 それでも隣でグラスを手にした健吾くんは、 今にもタバコの匂いが香ってきそうなほど、大人の男の人だった。
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