乾杯 #2

36/37
191人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
こたつでほうじ茶をすする。 このお茶だけが私を体の芯から温めようとしてくれる。 喉の奥の熱を、胸の奥の熱だと錯覚して 涙がこみ上げた。 健吾くんと乾杯したかった。 健吾くんと一緒に飲みたかった。 健吾くんともっと話したかった。 健吾くんと…… もっと一緒にいたかった。 健吾くんと会えた喜びよりも 今、健吾くんと一緒にいられない寂しさの方が ずっと強かった。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!