花の国

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「人喰い花……。俺は、喰われるのか。」 『はい。このまま行けば。』 そんな事が現実に起こって良いのか、そんなことが浮かぶばかりで、どうやって逃げようかなんて事は全く思いつかない。 今俺が居る牢屋は、棘の付いた蔦で出来たものだ。さっきからずっと、動いている。まるで、人間が呼吸している様だ。 牢全体のみならず、細かな網目一つひとつの大きさが変わっている。 「これ、出れるのか? 」 『いえ、この蔦は王直属の兵隊の1人が作ったものです。逃げようとすれば、感知されて兵が駆けつけます。その兵がすごく速いんですよ!! 』 「そんな状況で、どうやって逃げろと? 」 『だからそれを今から考えるんです! 』 「声」は急に声を荒らげる。 『期限は明日の正午までです! ほら、ボケーッとしてないで頭を動かしてください!! 』
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