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結局、2人して何も思いつかなかった。
いや、思いつきはした。しかし、不可能な物ばかりで、とても実行に移せなかった。
結局、為す術もなくその時が来てしまった。
ここまで来てしまったら、あとは悪足掻きをするだけだ。
俺をここまで連れてきた、壺のついた花がまたやってやって来て、俺の頭を飲み込む。そのまま、ズルズルと引きづられて、連れてこられたのは、人喰い花の前だった。
頭は吐き出して貰えたが、腕を縛られ、人喰い花の前で膝をつかされる。
目の前にいる人喰い花は、他の花とは比にならないくらいでかい。
「愚かな人間よ、お目にかかることが出来て嬉しいよ。」
「そりゃあ、どうも。」
皮肉たっぷりに返す。俺の態度に、表情なんてない花でも明らかにムッとしたことが分かる。
「随分と余裕そうじゃないか。」
「まあ、なんでここに居るのか知ってるものでしてね。」
「……なに? 」
「とある不思議な声が教えてくれたんですよ。花が大切に扱われない腹いせに、人間攫って喰ってるって。」
「それではまるで我々が悪いみたいではないか。元々、我々に危害を加えたのはお前達人間だろうに。」
「なら! 」
人喰い花が言い終わらないうちに、食い気味で声を張る。
「なら、どうしてこんな形でやってんだ?
抵抗出来ない一人の人間に寄って集って面白いか?そんなに仕返しがしたいなら、「全面戦争」でも仕掛ければいいじゃないか。」
俺の言葉に、人喰い花は反応を示した。
「貴様、なかなか面白いな。」
人喰い花がこちらへと伸ばした蔦に、身体を掬い上げられた。人喰い花の顔が目の前にある。
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