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「お前、人間の存在を無かったことにできるんだろう? なら、ここに居る全員を連れて、人間界に乗り込もうぜ。
きっと、面白いものが見れる。
それに、わざわざ攫ってくる手間も省けるぜ。」
嘲笑を浮かべて言い放つ。
「貴様は、人間の世界が壊れてしまってもいいのだな? 」
「ああ。特に問題は無いぜ。」
どこが目なのかは分からないが、目の前の花と視線が交わったような気がした。
人喰い花は大きく息を吸うと、
「今から、人間界へと出撃する! 全軍用意しろ!! 準備が整ったら、ゲートの下に集合だ! 」
人喰い花が叫ぶと、その場にいた花たちが皆、準備を始めた。
ある者は部屋の隅に大きな紙を広げ始め、ある者は大砲を取り出した。
大砲とは言っても、全て植物で出来ており、どのくらいの危害を加えることが出来るのかは全くもって予想ができない。
「貴様が人間の世界に居場所を無くしたら、この世界にいていいぞ。王は大歓迎だ。」
「そりゃあ、どうも。」
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