九十九と百

大した悩み

　もしもし……別に何もしてないけど。
　え、今から？
　え、こっち来るの？ いいけど、私眠いんだけど。
　……機嫌悪くないよ。悪くないって。
　あっそ。じゃあ機嫌悪かったでいいです。アンタとさよならする理由考えてたの。
　は？ 勝手に泣けばいいでしょ……え？
　なに、なになに？
　いや、じゃあプリンがいいけど。
　わかった。起きて待ってるから。わかったって、捨てない捨てない、待ってるから。
　はい。はーい。
　……いやまぁ、愛着っていうか、情がっていうか、さあ。
　まぁ、さよならの理由は今回はプリンの一点差で、さよならしない理由の勝ちってことにしようか。
　私はベッドから降りると、マグカップの片割れを準備しに行く。