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動乱
動乱1
太平の眠りほ覚ます蒸気船、長く続いた太平の世も、ペリーが艦隊を率いて江戸湾に姿を現した時より眠りから覚めて慌しい世の中になって来たのです、ペリーはアメリカ大統領の親書、
と開国の要求を突きつけて、来年返事を聞きに来ると言うと、帰っていったのです、幕府は動転して対策を検討しましたが、一向に結論はでなかったのです、南町奉行所、定町廻り同心、
神埼新太郎は何時ものとおり、
岡っ引きの文蔵を連れて持ち場である神田、日本橋を、巡回していたのです、ペリーが来てからは世情が不安になり、不貞な浪人者の悪さが目立つようになり、町方の捕り物の数も増え、
ていったのです、新太郎は千葉道場の北辰一刀流の目録持ちで同僚からは一目おかれ、捕り物には度々助っ人を頼まれていたのです、特に相手が浪人となると腕の立つ者もおおくへたす、
ると自分が殺される可能性があり、
30俵2人扶持の安い俸禄で割に合わない職業だったのですが、担当区域の大名や大店から付け届けもあり、比較的裕福な暮らしをしていたのです、八丁堀の役宅に住み、広さは約100坪に、
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