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屋敷が立っており、すでに両親はなく今年20になる妹と2人暮らししていたのです、非番の日にはお玉が池の千葉道場に代稽古に行き、金寸を貰っていたのです、千葉道場にはペリーが、
来る前に、
四国の土佐から坂本竜馬と言う郷士が剣術の修行に来ており、江戸の土佐藩邸の長屋に暮らし、道場に通ってきていたのです、剣の腕も中々のもので、新太郎と立ち会えば二回に一回は、
打ち込まれる腕をもっており、歳が近いこともあり、たまには居酒屋で一献傾けることもあり、竜馬はペリーの黒船を、品川で見てからは新太郎に盛んに、剣をもってあの異人に立ち向、
かっても、
とうてい勝てないだろう、あの船は鉄で出来ており、千石船の5倍もあると言って、度々見に行こうと誘うので、見に行って、その大きさに新太郎も驚いたのです、稽古が終わり一緒に、
居酒屋で杯を傾けて、あの蒸気船はどうやって走るのだと聞くと、釜で火をたき蒸気で外についている水車を回して進むそうだ、風がなくても進めるのだぞ凄いではないか、あんな物、
を作れる技術が西洋にはあると言うことだ、それに大砲を24門も供えており、
我が国の大砲の倍は飛ぶのだそうだ、これでは戦にならんだろうと言って、来年ペリーが来たら開国せざるを得ないだろう、長州、薩摩、土佐の若い連中は打ち払うべしと気勢を上げ、
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