動乱

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動乱2 今月は北町奉行所の月番で新太郎達南町奉行所は非番になっていましたが、訴訟その物を受け付けるのが代わるだけで、2日勤務して1日休みとなっており、非番の月でも持ち場の巡回は、 しており、休みの日でも何かあれば現場にかけつけて捜査をしていたのです、相模屋は日本橋小網町にあり廻船問屋で千石船を5隻持ち東北、大阪、四国、九州への荷運びと金貸しも、 やっており、 大店だったのです、昨日の事もあったので立寄ると、奥から相模屋の主人吉衛門が出て来て、これは新太郎様に文蔵親分どうぞ、お上がり下さいと言って奥に通すので、桟敷に座ると、 女中がやかんに入った酒を湯のみについだので、これはすまんと一口飲んで、昨日はこころずけをもろうたそうじあが済まんなと言うと、この前助けていただいて、傷がすっかり治っ、 た祝いですよと言うので、 まわりくどい事はよせ、何かを頼みたいのだろうと聞くと、これは恐れ入りますと言って、実は大阪から江戸に荷を運んでいました船が紀州沖で漂流している小船を見つけて、そばに、     
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