裏・24時間恋愛中

40/46
前へ
/47ページ
次へ
ひなきのことが大好きだ。 迷いのない気持ちを込めて抱き締めた。 胸の奥が暖かくなるような幸福。 ぎゅっと抱き締め返してくれて、思わず堪らない気持ちになる。 「……今日は、このまま一緒にいられる?」 はっとした後、困った表情になる。 そりゃそうか…相手は実家なんだし。 きっと後先考えずに来てくれたんだろう。 でも……帰したくないな。 少しだけ……そう思いながら、顎を掬って唇を重ねる。 次第に深くなるキスにひなきも一生懸命応えてくれる。 合間に漏れる吐息と…唇を離した後の熱くなった表情が余計に煽られる。 こんなに堪え性がなかったか…俺は…。 「12時までには帰すから…いい…?」 頷いたのを確認すると、抱き抱えてベッドに移動した。 何度も何度も、確かめるように唇を貪った。 濡れた音が静かな部屋に響く。 このままだとエスカレートして止められなくなりそうだ。 「これ以上遅くなったらダメだから、ここまで」 自分に言い聞かすように切り出した。 葛藤するように百面相しているひなき。 「ひなき、好きだ」 心からの、真っ直ぐな気持ちを伝えた。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加