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次の日研究室から呼び出しがあって、ひなきを連れて大学に向かった。
「あの…あたしも一緒に行っていいんですか?」
「大丈夫。誰でも入れるし」
「じゃなくて…えっと…」
遠慮がちに上目遣いで見上げてくる。
多分ひなきが気にしているのは……
「……これからは隠すのやめようと思って」
少し離れて歩いていたひなきの手を取って、引き寄せた。
「…いいんですか?」
「勝手だよな…ごめん」
勢い良く首を振る。
少し瞳が潤んでいた。
「…嬉しいです!」
手を繋ぎ直して歩き出そうとした……その時だった。
「ゆうじ?」
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