第二章

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亮太が入って行ったのは、オシャレなレストランだった。 そして、店内で亮太を待っていたのは……寛武。 …やっぱり、あの2人… だとしたら、あたしの裸をネット上にばらまいていたのも寛武なのかもしれない。 あたしは近くのコーヒーショップで、手帳をつけるふりをしながら2人の行動を待った。 結局2人は閉店になるまでその店にいた。 そして、店の前で亮太は寛武と別れて…あたしのいるコーヒーショップに入ってきた。 …ヤバイ。 姿勢を正して観葉植物に隠れる。 幸い、亮太は喫煙席に向かって歩いて行った。 まだ誰かと待ち合わせ? しばらくすると… 「ごめんねー。片付けに時間がかかっちゃって。」 大声と共に、髪の長い女性が亮太にかけよった。 …レストランの従業員だ。 「お疲れ様。」 「帰りましょ。」 腕を組んで歩く2人の後姿を見て、あたしは惨めな気持ちになっていた。 …亮太には、ちゃんと真面目な彼女ができた。 あたしは、身を引くべきなんだわ。 だけど、翌日も亮太は何食わぬ顔でJAKEに来た。 そして、あたしの手を引いてホテルに向かった。 愛してる。と言いながら、あたしを抱いた。 あたしは…… どうやって亮太に思い知らせてやろう。と企み始めていた。
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