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(蓮ちゃんの大好きだったお母さんは、もうこの世にはいないの。お母さんだって蓮や翔ちゃんに幸せになってもらいたいはずだよ。)
そんなこともうとっくの昔にわかっていたことなのだ。
わかってるはずなのに何で意識し始めると涙が出てくるんだ。
(結衣、一つ聞いてもいいか?)
(なに連?)
(結衣だったらどうする?)
(なにを)
(なにをって再婚のことに決まってるだろ!)
(そんなのわかるわけないじゃん)
(そんな、無責任な。)
(でもねー蓮これだけは、言えるよ)
(何だ?)
(私は蓮が後悔するような事だけは、して欲しくないの。
だから今日1日使ってじっくり考えてね。)
(ああ、わかったよ結衣。)
その時の結衣の笑顔は、とてもキラキラ輝いていた。
(ほらー電車来ちゃうから走るよー)
(おう!)
そう言って俺は、走り始めた。
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