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お互い無視せず自分のペースを守りながら相手の事を思って書いていたし、少なくとも自分は彼女と相談した分前向きになれた。 その彼女がいなくなった。相談を受けながらそれが重みになっていたのだろうか? そしたらちゃんとそう言ってくれたら、自分もそれ以上悩みを送る事はなかったはずなのに。 でもどうやってそう言う風に相談し合えるようになったのだろう? 彼はある記憶を思い出した。 それは彼女が毎日のように書き込んでいた頃、ある悩みを具体的に書いていた。 その内容は自分の経験と似ていて、その経験なら別に言っても良い。公に書くには恥ずかしいけど、会った事のない相手に送る分には大丈夫と思って彼は送った。 するとすごく感謝され、それからお互いの少し込み入った話ができるようになった。 その分友情が深まり、他にも色々な話が出来るようになったんだと彼は感じた。 だから自分と彼女との仲はある意味特別。彼女が他の人とそうしてるとか関係なしにその仲は特別だと思った。 そして彼女が住んでいる千葉県の方に仕事で行く事が決まった時に、ダメ元で「会えませんか?」と聞いたら、OKしてくれた。 彼女の方から色々手配してくれて、このイオンで遊ぶ事が出来た。 女の子と言うときめきを持たせつつ、だけど変に性差はない普通の友達として遊べて嬉しかった。 最初に彼女と会った時はお互い緊張していた。 けれどまずあのカフェに入って少しずつ話をしだすと、ネットと同じ仲になった。 それから一緒にゲームをした。 すごく楽しかった。ネットだけで交流していた時より、仲が深まったと感じた。 けれどそれは勘違いだったのだろうか? もしカフェで悪い印象を自分に持ってしまったら、カフェを出てからゲームをしようってならなかったはずだ。 でもこう考えられるかもしれない。彼女はここと同じ千葉県にいるけど、このイオンから少し遠く離れた場所に住んでると言っていた。 だからせっかくここまで来たのだから遊ぼうと思ったのかもしれない。申し訳ないから自分と付き合うと言う感じだったかもしれない。 そしたら自分はこれ以上は会わなくて良い人だから、会わなくなったのだろうか? そして第二者と第三者との関わりの疲れが合わさって、関係がなくなったのだろうか? 自分が空虚に感じた。こう言った切ない思いをする為に交流してきたんだろうか? 俺はこれから先も仲良しでいると思って交流してきたはずだ。
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