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「そ、れは友人として好きってことでええん?」
「ちゃうよ。 一人の女の子として、好きや」
「えっと……うん、そうやね。 私もみっちゃんのこと好きや」
「ほんま?! なら……」
「でもな、友人として好きや。 だってみっちゃんと私やと釣り合わんよ」
嬉しそうに近づき、手を握る彼女の肩を抑えて首を振った。
「そんな……! 釣り合うとか釣り合わんとか、関係ないやん」
「違うねん、みっちゃんにはもっと良え人がおるから。 私とは友達でおろう? なっ?」
「良え人って、りぃちゃんしかおらんよ! なんでそんなこと言うん」
双眸から涙をこぼす彼女を見ているうちに、罪悪感に苛まれていく。
「……わかった。 そんなに言うなら付き合おう」
「ほんま!? ほんまに言うてる? 」
「ほんまや。 その代わり、一つ約束して」
「約束……?」
「そう、約束。 ────── 」
耳元で囁いた約束に、彼女はコクりと頷いた。
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