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「終わったぁぁぁぁ」
「お疲れさん、もう俺が手伝う必要もなさそうだな」
「え、もう教えに来てくれないのかよ? 今日はなんだかんだ自分の力で全部できたけど。たまたまかも知れないだろ?」
「いや、お前なら大丈夫だ。それに、前にも言ったがいつまでも一緒にいられるわけじゃないからな。自力でこなせるに越したことはない」
「まぁそうだけどさ……」
なんだか腑に落ちない。
「そうだ、今度の休日は外に遊びに行こう。それまでに勉強でわからないところがあったら、その時にまとめて聞いてくれ」
「勉強についてはわかったよ。でも外に何しに行くのさ? 僕は外に出たくはないんだけど……」
「外の景色を見ながらただ散歩をするのもなかなか悪くないぜ?」
「なにそのおじいちゃんみたいな行動」
「嫌か?」
「まぁ、前に公園に行ったときはそれなりに気分転換になったし……優也がちゃんと周りを見張っててくれるならいいけどさ」
「じゃあ決まりだな」
予定を忘れないようにメモを取ると優也は帰って行った。一人になり思い出すと、いつのまにか自分の力だけで普通に勉強が進められるようになっていたことがすごく嬉しかった。
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