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冬
「醜い」と「頭の悪い」。
どっちが克服しやすいだろう。
汚れないためには、両方とは言わないまでも
せめてどちらかは克服しなくてはならないだろう。
さやかにとっては、「頭の悪い」の克服の方が、
より克服しやすく見えた。
勉強すればいいのだ。
顔の造作は変えられないけれど、成績は努力で変えられる。
そんな信念が、さやかの胸の中に芽生えた。
さやかは勉強し始めた。
さやかの選択を父も母も喜んだようで、
おしゃれに興味を持たず部屋で机に向かう
さやかの姿を歓迎した。
さやかは偏差値の高い、受験志向の強い生徒の集まる高校に入学した。
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